私は、ゴルファーのコンディショニングケアを行う前に必ずカウンセリングをします。そこで、現在の体の状態とこれまでの経緯をお聞きします。それから立ち姿とスイングを見せてもらいます。このことで疲労している部分を予測してからケアに入ります。その中で多いと感じる腰、股関節、脚、足首の痛み、この原因の一つはスイング中のスウェーにあるのではないかと考えます。 ゴルフスイング スウェーについて (例)
前後のスウェー
スイングは、体の前で構えたクラブを体の後ろまで振り上げて、体の前に振り下ろし、体の後ろに振り上げる。これを、体の前傾をキープしながら行わなくてはなりません。この時に、バランスが崩れてしまい、つんのめったり、起き上がったりします。腕主体のスイングになるとスウェーが起こりやすいようです。左右のスウェー
スイングは、体の正面で構えたクラブを右サイドへ移動させ、正面に戻し、左サイドへ移動させる。この時に立体的に回転するところ、各関節の動きが不自然で平面的になっているために、体がスイング軸を外れて必要以上に左右に動いてしまいます。これも腕主体のスイングでは特に起こりやすいようです。改善方法は
下半身を使えるように、体幹を鍛える、走り込みをする、バランス感覚を養う、頭や顔を押さえてもらいスイングをする、足元で傾斜のある器具を踏んでスイングするなどが、軸のブレを抑える予防方法として多く用いられます。足裏の構造を知り、意識的に使うこと
足裏を意識せずに長年ベタベタと使っていると、筋肉が柔軟に使われず硬化してしまいます。これにより、足底筋膜炎や足首、ふくらはぎなどの痛みを起こす可能性が高くなるようです。 筋肉は動かさないと硬くなります。スポーツ選手には死活問題です。年齢が上がるにつれて、これを意識しながら積極的に行わないといけません。 では、足裏の何を意識して使えばいいのでしょう?私が感じた足裏の重要ポイントはこの3点です。重心位置
立位時のニュートラルバランス。その中心位置は上記の黄色の部分です。ここを中心にして体重を預けバランスを取ります。 これが、つま先寄りに体重がかかった人は、アドレスを取りワッグルをすると、普段のつま先体重から更につま先体重になり、スイングでのつんのめり、起き上がりの原因になります。また、つま先寄りに体重がかかっていると、反り腰や猫背になりやすく体を痛めてしまいます。 重心位置を理解して意識することは、姿勢も美しくなり健康にも繋がるという利点もあります。母指球位置
親指の付け根には、たこ焼きを上から見たような形の部分があります。これが母指球です。この部分を、動作のきっかけ、踏み込み時の軸、回転の中心として積極的に使います。これによって、足底筋が伸縮しやすくなり、バランスが安定し、動きに躍動感が出せます。スイングは体の回転がいかにスムーズに出来るも重要なポイントです。天から見たゴルフの回転は丸、母指球も丸。母指球の丸を中心に、それを踏みながら体を回してみて下さい。状態の力みも抜けて楽に回転が出来ます。
踵
踵に体重をかける意識。これがある方はあまりいないようです。足裏を見てまじまじみると、踵が一番強そうに見えます。その次は母指球。これらをつないで伸縮して躍動させているのが足底筋。踵にも意識をもって体重を乗せたり踏んだりしてみて下さい。足裏のバランスを考えた、アドレスの取り方
足裏の体重移動の順番は?- 始めに重心位置に体重を預けた立位になります
- 臀部をしっかり後ろに出しながらの前傾で踵に体重になります
- 膝の脱力で体重は、また重心位置に戻ってきます
- 母指球中心のワッグルで、やや母指球体重になります